羽毛

○きわめて緊急を要する事件に関する場合には至急公文書の包みに羽をつける。そうすると運搬人は昼夜を分かたず走り、極度に急がなくてはならないのである。(原注)

(「イエズス会士中国書簡集2・雍正編」五四頁注一〇、『東洋文庫・平凡社』)

きんさ

○緊差〔きゅうよう〕とは軍機等急ぐことを注進

ときぎ チャイクワン

する時切りの早打ちなり。武官の内、差 官 とて文書を帯びて注進往来する役あり。これはおよそ一昼夜六百里行と定む。(「清俗紀聞2」一四五・『東洋文庫・平凡社』)

ホーハイ すみやか

○火牌(火は 速 なる義なり)は至極急なる御用

にわとり

向きに用ゆる文書なり。これは公文の上に 鶏 の羽を糊にて貼る。段々急成るに随いて羽一枚ずつ

ホーバイ

増す。ただし一枚より七枚まであり。これを火牌

ウヘンシイ文書 というて右の緊差の帯ぶ所なり。

           (「清俗紀聞2」一四五・『東洋文庫・平凡社』)