驛站
シュクツギ ニギヤカ ヘンピ
○夫れ驛傳 の設に衝 あり、僻 あり。衝は則ち
シュクバアイノシュク
之を驛站 と謂う。以て皇華の使臣・朝貢の方國と齎送の員役とを供する所なり。僻は則ち之
ハセツグ
を里甲馬と謂う。僅かに本州邑の馳遞に供するを
ツギウマ モウケ
以ての故に又た之を遞馬と謂う。遞馬の設は數匹
フタトコロニヨウイ
に過ぎざるなり。驛站は毎州邑或は再設 し、
ミトコロニヨウイ タカノウマ
甚衝には或は三設 す。毎站の額馬 は六十七十
クラマイ ハミリョウ ノコシオクカド
にして等しからず。其の廩糧・工料 は存留項下よ
ワタシズミ
り支銷 して歳終に地丁に随いて奏報す焉。驛傳の經る所の各には分省あり。南北の指す所の各には分遞あり。違う者は罰あり。
驛に州縣が兼理し或は丞を設けて專司するあり。
・・・・其の驛馬たるや官坐あり。緊差・小差・
ニウマ散差・包馬の一ならざるあり。
其の驛役たるや、総理あり。兵房あり。馬牌・
ソレゾレ カカリ
牧馬・夫背包・送差・打探・醫獣の各 の執事あり。(「福惠全書」巻之二十八郵政部・総論 三二五頁)