○枷は罪人の首を入れるために三日月形の切り込みをつくった大変大きなふたつの木の板からつくられている。この重荷は罪人の肩の上に置かれる。罪の軽重によってこの枷も軽いものであったり、重いものであったりする。二百リーヴル(ポンド)に達するほど重いものがある。普通のものは五十ないし六十リーヴルの重さがある。三ピエ(一ピエは0・三二五メートル)平方、五ないし六プス(一プスは一ピエの十二分の一)の厚さの材木からできていることがしばしばある。

(「イエズス会士中国書簡集4・社会編」一二八頁注八、『東洋文庫・平凡社』)

○枷は数個ないし少なくとも二個のまん中にv字形の切れこみのある板片からなりたっている。この孔は犯人の首をいれるためにつくられているのである。役人が枷を施すと刑吏はこれらの板片を取りあげて犯人の肩に載せ、首が入るだけの余地しか残さないように結合する。犯人はこのいとわ

しい重荷を夜も昼もつけているわけである。(原注)

(「イエズス会士中国書簡集4・社会編」一八六注六、『東洋文庫・平凡社』)