擬合進貢

○「歴代寶案」の例

@「照得、弊國遵依會典、兩年一次朝貢、査、康熈十一年、該應循期、擬合進貢、不敢愆越」

        (「歴代寳案」三二二)

 「中日大辭典」によると「循」には@しがう、よる、そう。A因循。Bめぐる、循環する。C順序の整然とするさま。等の意味がある。「循期」の「循」は右のBのめぐる、循環するの意に近い。期とは進貢する期、すなわち進貢する年である。「循期」とは、年がめぐりめぐって、進貢する年にめぐり合ったという意味に解される。従って「循」を「巡合う、巡り当たる」と訓ずることが出来ると考える。「循期」は「期にめぐり当たる」

と訓ずることにする。

てらしみたるに

@「照得、  弊國は會典に遵依して兩年に一次

ま さ

朝貢す。査するに、康熈十一年は該應に[進貢するの]期

巡り当た よろ さだ

に循 るべければ、合しく進貢せんことを擬め、

あやまりて年をこすことを

敢えて愆越 せざらんとするものなり。」