玉牒
○宗人府に保存される皇族系譜の原本を譜牒と言い、これをもとにして編集された系譜を玉牒と言う。(「イエズス会士中国書簡集2・雍正編」一三七頁の注四)
 い
○档案の名稱。皇族の譜系を玉牒と稱う。唐より
こ あ 踏 襲
以後即ち之れ有り。清代は因襲して未だ変わらざるなり。十年毎に纂修すること一次。宗人府により題請して、宗令・宗正及び満漢の大学士・禮部尚書・侍郎・内閣学士を以って正副総裁官に充て、
ごと あつめいれ
年毎の黄冊及び紅冊の記す所を按じて、牒に匯入る。玉牒に記す所は帝系を以って統と為し、長幼を以って序と為し、現存する者は朱墨を用いて書写し、已に死したる者は黒墨を以って書写す。其の未だ玉牒黄冊に載入せざるの皇子 ・皇女 ・皇
孫は、内務府を経て具奏して旨を請い、総管内監
よ 派遣
に由って開明し、内務府総管一人を派して宗人府に送り至らしめて収領して載入するなり。毎次修
お 作  成
纂が畢はれば両部を繕写して、皇史ル・盛京敬典
お な
閣に于いて一部を儲蔵す。其の底本は仍ほ装幀し

て帙と成し、宗人府に由って収蔵するなり。
(朱金甫)(「中国歴史大辭典・清史(上)九七頁、原中文)