欽遵
○「歴代寶案」の例
@「備案、到司、即便、轉行査照、欽遵毋違」
                (「歴代寳案」七八四七)
許可された案件 福建等處承宣布政使司 ただち
「備案 が司 に到らば[琉球國中山王]に即便
とりつぎ申し送 承 知 むねにしたが
に轉  行 りて査照せしめられたし。欽遵  ひて違ふこと毋れ」
A「合咨遵照施行
 等因、到部院、准此、擬合就行、備牌行司、照
依部文内奉旨事理、即便欽遵[施行]
等因、奉此
同日、奉巡撫都察院紀録十七次黄 憲牌
行同前因、到院、准此、擬合就行、備牌行司、 備照咨文内奉旨事理、即便、欽遵査照、毋違
等因、奉此  (「歴代寶案」一九五二)
むねにしたが とりはから
A「合しく咨すれば、遵照 ひて施行 はれたし」
以上の趣 総督部院 以上の趣承
との[禮部からの]等因ありて、部院に到りたり。准此
知仕れ よろ ただ 申しおく さだ
   り。合しく就ちに行 らんことを擬めて、牌を
そなへつく 福建等處承宣布政使司 申付  禮部咨文 天子の命
備 り、司 に行 くれば、部文内の旨 を
受け玉   とほり ただち むねにしたがひとりはから
奉 はりたる事理の照依に、即便に欽遵 は
以上の趣 以上の趣承知仕れり
れたし、 との等因あり。奉此 。

同日、巡撫都察院紀録十七次黄の憲牌を奉けたる
申し送ら さきの子細
が、[禮部より巡撫に]行 れたるものは前因と同じなり。巡撫都察院 以上の趣承知仕れり よろ ただ 申しおく
院 に到れり。准此 。合しく就ちに行 ら
さだ そなへつく 福建等處承宣布政使司 申し付
んことを擬め、牌を備 り司 に行 くれば、禮部咨文 天子の命 受け玉 とほり ただち むね咨文内の旨 を奉 はりたる事理の備照に即便に欽
にしたがひ承知して処理 以上
遵 査照 せられたし。違ふことなかれ。との等
の趣 以上の趣承知仕れり
因 あり。奉此 。
B「・・・等因、到本部堂、准此。擬合就行、備
牌 内
□行司、照依部文□奉旨事理、即便移行、欽遵 査照辧理、毋違、等因、奉此。」(「歴代寶案」二六四一)
※ Aの「欽遵査照」はBによって「欽遵査照辧 理」の省略形であると考える。
※ @の欽遵は「欽遵施行」の省略形であると考   える。