護道    [下級官が上級官である「道」を代理する]
  護道とは「護理」(上級官の職を下級官に代  理させること「中日大辭典」)の「護」と行政機関の 官職の一つである「道」(正四品・「清會典」)との合成 語である。
○「歴代寶案」の例
 福建等處承宣布政使司布政使加三級李爲請革陋 規以柔遠人以昭國體事、准護理福建糧驛分巡
道福州府姚知府牒稱、准本司照會「・・中略・
合就移知照會、到道、請依院批事理、煩爲遵照、 永禁施行」等因到護道、准此、・・・中略・・
等因到司准此、合就移知、爲此、備由移咨貴國、 請依事理、煩爲一體知照施行、須至咨者、
右咨琉球國中山王曾孫尚、
康熈伍拾年陸月拾柴年      (「歴代寶案」P一六九〇〜一六九一)
 文書の収発経路から「護道」について考えたい。
到司というのは、「護理福建糧驛分巡道福州府姚知府牒」が福建等處承宣布政使司に到ったということを指す。司とは福建等處承宣布政使司である。
「到護道」というのは「本司照會」[福建等處承宣布政使司の照會]が護理福建糧驛分巡道福州府姚知府」に到ったということである。
以上のことから、護道が、「護理福建糧驛分巡道福州府姚知府」であることがわかった。
 次に「護道」の命名法について述べたい。
 ◎ × × × × × × × ◎ × × × × × ×
「護道」は「護理福建糧驛分巡道福州府姚知府」
の××の部分を省略し、◎の部分を取って合成して命名したものである。[命名法:参照「福防廳」]