誥命

○誥命・勅命とは皇帝が臣下やその祖先を封贈したり、官位・爵位を与える際に、発する名誉や権利を証明する文書である。明代と清代の文書形式は異なっているが、文書制度は大体同じである。つまり五品以上の官吏を封贈する場合は誥命を用い、六品以下の場合には勅命を用いる。この種の文書は織錦巻軸に書かれ、清代においては満文と漢文の両方で書いている。また、明清両朝ともに誥命を外国に頒布した例も見えている。

(「歴代寶案研究・第2号」「明清档案と中琉関係史料の構成について」)

○上カラ下へ申シ渡ス辭令書のコト。

(『冊封関係史料(読み下し編)「中山傳信録」語註)

○文書の名称。清代の誥の一種なり。(朱金甫)

(「中国歴史大辭典・清史(上)」三八四頁、原中文)