冊書
い おこ
○文書の名称。初めは策書と称い、周代に源るな
も な
り。漢代は策書を以って四種の詔令文書の首と為

し、魏以後、改めて冊書と為す。唐・宋以来、均

しく冊書を以って皇后・皇太子・諸王を封立し、
  お よ三司・三公・三省を封拝し以及び郊廟を祭祀する

なり。総計するに、歴代の冊書は其の種類に祝冊・玉冊・立冊・封冊・賜冊・免冊・哀冊・贈冊・
あ そ 材 質
祭冊・の別有り。其の質地には金・玉・銀・銅・
あ 制度
紙質の等差有り。清は明の制に沿って上太皇太后
ある
・皇太后の尊號或いは徽號には、玉冊を用い、皇

后を立つるには金冊を用いるなり。親王及び其の

福晋・王世子及び其の福晋・公主を封ずるにも亦た均しく金冊を用いるなり。郡王及び其の福晋を封ずるには鍍金銀冊を用いるなり。貝勒・貝子及び其の夫人・郡主・郡君・縣主・縣君を封ずるには皆な紙冊を用いるなり。(朱金甫)
(「中国歴史大辭典・清史(上)一二一頁、原中文)