小差
ツカレカ タダ
○差使、失xして馬匹をば贏缺けば糺すことあり。
ゴヨウムキ
その差たるや、欽命の公幹 の大臣あり、朝貢の蕃
ノゾム ソウトクジュンブ
使あり。入覲して任に の督撫 ・提鎭と巡・監税の部院の壱卿あり。是れを大差と謂う。
イソギノフレガキ ハヤツギ ヒギリ キ
 命を奉じて星駛する急檄 、飛遞、限 を尅めて以て赴く者あり。是れを緊差と謂う。
地方官庁ノ吏員 題 本 モタラ
 承舎 の奏・本章を齎 し、佐僚の慶賀・大計
かわってささげもつ
の表冊を代捧 するものあり。是れを小差と謂
う。
   あわれ あわれ
 勞を憫 み死を恤 むに郵騎を給するを許す。是れを散差と謂う。
サキブレノワリインアルカキツケ
 官なれば則ち給するに勘合 を以てし、役なれば則ち給するに火牌を以てす。勘合による
クワンニンノカズ シラ
の廩給は員 を按べ、火牌によるの口糧は分
しら [部の
を按べ、而して水驛の船隻、陸驛の夫馬は則ち部
方であらかじめ勘合に書き付けたもの]
填 に遵照すべし。
(「福惠全書」巻二十八、郵政部・総論三二五頁)
スヤウチャイ
○小 差 は遠方の文武官より、御祝儀ごと、ある
けいし
いは諸伺いごとに下役を京師へ遣わす等のことを
いう。これは一日百里余路程なり。
(「清俗紀聞2」一四五頁・『東洋文庫・平凡社』)
うんじょう ぎんす インスヤウ
○省県より運上等の銀子上納の節は、銀鞘〔ぎん
えきざん しゅく
ばこ〕に銀をおさめて小差をさしそえ駅站より宿次ぎをもって差し送るなり。
(「清俗紀聞2」一四五頁・『東洋文庫・平凡社』)