捷報処・捷報處<br>
○發報档<br>
○档案の名称。<br>
                        制度<br>
清代の軍機処の档冊。清の制では、督撫等の地方<br>
          ほとんど      た  ま          申し上<br>
高級官員は大都報匣を賞給わり、事を奏 げる時に<br>
おい    封印                    受け玉           申しつ<br>
于て、封して進めるなり。旨を奉はりて、密に交<br>
         あ       ま            わか  おく<br>
ける事件有らば、亦た匣を用いて頒ち發るなり。<br>
        申しつけおく     緊急重要<br>
軍機処が交發　りたる緊要な事件は、兵部の捷報処<br>
   よ          くわえそな   驛遞  おく<br>
に由って夾板を加具えて驛に發るなり。軍機処が<br>
申付けおく                            ま<br>
交發 りたる”奉旨字寄密封”の件も亦た捷報処に<br>
　よ          封  印        ほか由って兵部の釘封を加え、外に夾板を加えるなり。<br>
         （注一）                 　へ<br>
各省の馳奏　　の摺件は朱批［�\批］を経たる後、軍機<br>
     よ    おくりかえ        ある                ある<br>
処に由って發回　す者は、或いは報匣を用い、或い<br>
                           よ    訃印        驛遞<br>
は夾板を用い、亦た捷報処に由って封を加え、遞<br>
  おく                すなわ  こ            ある<br>
に發るなり。發報档は即ち是れ上述の報匣或いは<br>
              字寄    おく夾板を用いて、寄もて發りたる緊要文件を記載し<br>
               た           た      ある<br>
たる档冊なり。但だ档の中は只だ報匣或いは夾片<br>
                    しか          お  よ<br>
の件数を記すのみで、而して内容に渉及ばざるな<br>
                                はじ<br>
り。乾隆四十四年（一七七九）より起まり同治十三年（一八七四）に止む。<br>
               （朱金甫）（「中国歴史大辭典・清史（上）」一三五頁、原中文）<br>
注一、馳報：緊急の公文書。火急に公文書を届け       る。（「中国語大辞典」）。以上の馳報の字解から馳奏      は緊急の上奏文書のことと解されると考え       る。<br>