渡唐大通事
○渡唐大通事の職務○渡唐大通事の職務は、船頭の相手となって航海に関する書籍を調べたり、漂著などのとき始末書をつくってその筋へ提出したりして、航海についての全責任を負はされたやうで(例寄首集利)あるが、康熈四十四年乙酉の僉議には更に航海術の伝授などもやっ[て]居る。昔から海上生活に全力を注いで来た沖縄の当局が、航海には最善の方法を尽くして居たことが分るのである。
(「真境名安興全集、第三巻」七十九「備忘録四」渡唐大通事の職務)