督撫<br>
○一、督撫は総督と巡撫で、清朝の地方最高長官。総督は一省もしくは二、三省に一人、巡撫は一省一人をおいたが、総督と巡撫の職権・地位はほぼ同様で、督撫と統称されることが多い。しいていえば総督は軍政面を（督標という緑営部隊の総指揮）、巡撫は民政・財政面を主に担当するものとして設けられた文官という違いがある。直隷等の四省は総督の、山東等の三省は巡撫の専管で、他の省は両者がいて支配した。<br>
                  （「清俗紀聞２」一四四頁注一・『東洋文庫・平凡社』）○外國、事を陳請することあらば、其の奏疏は專<br>
                  もた      禮部<br>
差の陪臣をして文を齎らして部に赴かしめ、或は<br>
それぞれ                            直接  つかはしゆ<br>
各  の該の督撫をして轉奏せしめ、徑に遣往 かし<br>
            わた<br>
めたる使臣に交して帶來せしむるを得ず。・・・<br>
            おか<br>
　凡そ禁令を干す者は倶に論ずること法の如くす。<br>
                    （「欽定大清會典・巻三十九、主客清吏司」〇四一三）<br>
○各省の督撫・提鎭の官は、公事あるに非ざれば、<br>
ほしい<br>
擅ままに自ら外國に移文して私に相往來するを得<br>
          それぞれ<br>
ず。外國は各  の該の督撫に禮物を餽送するを得ず。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<br>
            おか<br>
　凡そ禁令を干す者は倶に論ずること法の如くす。<br>
                    （「欽定大清會典・巻三十九、主客清吏司」〇四一三）<br>