冒充
○[考察]
@冒充:名をかたる。(「大漢和辭典」)
A冒頂:名をかたる。冒充に同じ(「大漢和辭典」)
B冒名頂替:ア「試験又は賣買等に他人の名を僞り 用い替え玉を使う(「大漢和辭典」)」
イ「他人ノ名義ヲ冒用シ他人ニ代リテ 権利義務ヲ行ナフコトヲ謂フ。
[辭源]凡用他人名。以亨其権利。 或盡其義務者。皆謂之冒名頂替。
(「中國法制大辭典」)
 糸數兼治紹介の「『呈稟文集』について」記載の『呈稟文書』第十四号文書中の「嚴行禁止、不許額外冒充」の「冒充」は、冒充と冒頂とが同義であり(@とA)、そして、その冒頂がBのイの「冒名頂替」の略語であると考えられること、及び『呈稟文集』十四号文書の文脈(牙行の弊害について述べている)によって「他人の名義にて牙行の権利を行使すること」との意義があると考える。